やまねこのたからばこ

やまねこが見たもの聞いたもの ※ページ内に広告が含まれます※

MENU

【映画】「ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」”父親” と話したくなる映画だった。

※当然のことながらネタバレを含むので、未視聴の場合には閲覧に注意されたい※

 

坂口健太郎氏・吉田鋼太郎氏の出演する劇場版のほう。
何がきっかけで見たんだったか忘れたけど好きな映画だったので。


ちなみにやまねこはFF勢ではない。
幼い頃にFF:U(ファイナルファンタジーアンリミテッド)のアニメを見て、ちょっと世界観とか用語とか知ってるってぐらい。

 

でもまぁ、ぶっちゃけFF全く知らんでも楽しめるので、知らん人でも問題ない。

 

 

ざっくりとしたあらすじとしては…

主人公の「稲葉光生(アキオ)」(演:坂口健太郎)は、オンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV」で「マイディー」というキャラクターを使用している会社員。

 

その父「博太郎」(演:吉田鋼太郎)は、普段家庭内ではほとんど喋らない、いわゆる「日本の父親」という感じ。しかし「ゲーム好きだった」という設定が加えられている。そんな父親に、アキオは「ファイナルファンタジーXIV」をプレゼント。

 

アキオはゲーム内のキャラ「マイディー」が自分であることを隠して父親のキャラに近づき、フレンドとしてゲームを体験させ、終盤のボスを倒した後に正体を明かすという「光のお父さん計画」を行うことに。ゲーム内フレンドとも協力しながら計画を進めていくのだが…というストーリー。

 

 

 

スポンサーリンク(広告)

 

 

「お父さん」ってさぁ…なんていうか、寂しいよなって。

 

まぁいきなり本筋から外れてしまうんだけど、家庭における「父親」ってどういうものなんだろうなって。

 

 

あくまで自分の家のことしか詳細にはわからないし、家庭は人それぞれだからどれが一番とかって話ではない。そもそも父親がいない家庭だってあるんだし。

 

ただ、うちの場合もそうだったんだけど、母親と比べて父親ってどこかで距離ができやすいよなぁと思う。仕事に行ってて日中いないっていうのもあるのだけど、夜家に帰ってきても積極的に話してはこないし、自分からも特に話しかけない。それが思春期ごろにもうある程度決まってしまって、それ以降もなんとなく大人になるまでそんな関係性が続いてしまう。

 

まぁ世の中にはとんでもない父親もいて、そうでない父親を大事にしろというお叱りはありそうなものだし、どこの父親もそんな無害な存在だと思うなよという怒りを向けられても困るのだけども。

 

夜になると一人で晩酌を初めて、テレビを黙って見ながらちびちび酒を飲んで、飲み終わったら自分の部屋に帰っていく。我が家の父親の印象ってそれが一番近い。

 

…のだけど、もっと昔はどうだっただろうか?と思い出すと、そうでもなかったと思うんだよ。子どもが生まれる前とかは特にね。それなりに遊びだってしていたはずだし、好きなものも嫌いなものもあるはずで。

 

だけど家庭に入ったとたん、なんとなくそれが遠ざかっていって、「ただ給料を家に持ってくるだけの人」になってしまう。いやまぁ、母親だってそうなんだろうけどさ。

 

家に長くいれば、「酒飲んでテレビ見てる人」になってしまう。そういう行動が続くから、他の家族からもどこか煙たがられるし、煙たがられるから余計に積極的にコミュニケーションをとることもできなくなって以下悪循環…と。なんというか、世の父親、不憫すぎんか?と思う。我が家も含めて。

 

この「光のお父さん」に登場する「博太郎」も、そんなキャラだなぁとちょっと思った。決して家族から避けられてるわけでも嫌われてるわけでもない。だけど、どこか距離を置かれてるように感じるし、ラフな会話ができるような雰囲気でもない。

 

親と同じ目線で楽しむ体験というのは嬉しいものだ

 

やまねこは幼い頃、ゲームはそれなりに遊んだ。

 

ただ、母親は「ゲームばかりはNG」というきわめて常識人だったし、父親に至っては完全にアンチゲーム派だったので、「親と一緒にゲームをする」という体験はほとんどない。…テトリスぐらいはあったかな?ぐらい。

 

だけど、そんな中で父親が珍しく持っていたゲーム(確かフライトシミュレーターだったかな?)の話題で話したときには、けっこう嬉しくなったものだ。

 

その後MMO(ネトゲ)にはまったこともあるので、この「光のお父さん」の劇中で、アキオが博太郎と一緒にゲームをしている様子を見たときは、率直に「いーなー」って感想になった。

 

 

ぶっちゃけやまねこも幼少期に親とガチガチにゲームやりたかった。毎週末は家族でマリオカートとか。いや、なんでもいいけど。

 

スポンサーリンク(広告)

 

 

共通目的&他人というテイで父親と話せるようになるほっこりストーリー

 

ゲームは現実世界と違って、ある程度目的が明確化されてる。


MMOだったらレベル上げとか素材集めとかね。だからこそゲーム内で他人とも気楽に「パーティー」という仕組みで交流ができる。現実世界でいきなり知らん人に「◯◯集めに行きませんか?」って声かけられんしな。かけられる人もいるのかもしれんけど。

 

劇中では、アキオが息子であることを隠して父親に近づき、一緒にクエストをこなしたり操作を伝授していく様子がコミカル&ハートフルに描かれる。

もうこれが見どころでいいと思う。ほっこりするわ。

個人的に吉田鋼太郎氏だからというのもあるけど。

 

「おっさんずラブ」も良かったしね。

 

 

ストーリーを楽しみながらゲームについてもよくわかる、1粒で2度おいしい

 

あとは、実際のゲーム画面が劇中で半分ぐらいを占めるため、おお、こういうゲームなのか!と初見の人にもわかりやすい。

 

キャラクターのエモート(がっかり、よろこびなどの仕草)もストーリーに合わせて表現されるのがよかった。MMOの画面をそのまま映画として流すってなかなかに冒険な気がするけど、まぁゲーム画面が苦手って人はそもそも見ないんではないかと思うからあれで大正解だと思う。

 

ちなみにやまねこも視聴後ちょっとだけFFやった。

 

結論

 

個人的には父親と久々に話したくなった映画。
そしてネトゲっていいなと思わせてくれる映画。
ネトゲやってた人には刺さるんじゃないかと思う。

そういう人にはぜひ見てほしい。

 

亡くなられた原作者マイディー氏、ドラマ版出演の大杉漣氏、脚本の吹原幸太氏のご冥福をお祈りさせていただく。